人工透析を必要とする患者は、その多くが腎臓の機能が低下してきている状態です。腎臓は私たちの体に不要なものを外に出す大切な役割を果たしていますが、この機能が十分に働かなくなると、体内に余計な水分や毒素がたまってしまいます。その結果、体にさまざまな影響が出てきます。

具体的には、足のむくみや手足のしびれ、疲れやすさ、食欲不振などの症状が現れることがあります。これらは腎臓の機能が衰えると見られやすい症状です。また、血圧が高い状態が続くことも、腎臓の機能に問題があるサインかもしれません。高血圧は腎臓に負担をかけ、機能の低下をさらに進めてしまう可能性があります。

人工透析の必要性を判断する際、これらの症状の有無だけでなく、血液検査の結果も重要な指標になります。血液中のクレアチニンや尿素窒素といった値が基準値を超えて高い場合、腎臓が正常に働いていない証拠です。これらの検査値は、腎臓の機能を示す重要な指標とされています。

さらに、糖尿病や高血圧といった病気を持っている患者は、それらが原因で腎臓の機能が徐々に低下し、人工透析を必要とする状態になるリスクが高まります。これらの病気は腎臓にとって大きな負担となり、慢性的なダメージを与えることになります。人工透析を必要とする患者の特徴を理解することは、看護師として早期のサインを見逃さず、患者のサポートを適切に行う上で大切です。腎臓の機能低下は徐々に進むため、日頃から患者の変化に注意を払い、必要に応じて迅速に対応することが重要です。