腎臓に疾患のある方へ行う人工透析では、患者への日常生活での注意点の指導やバイタルチェック、機械の操作など看護師の業務内容も多岐に渡ります。基本の業務以外に、一日の大半をつぶして治療を受ける患者のストレスを和らげるコミュニケーション能力や、患者の容態の急変に的確に対応できるスキルを得ることも可能です。また、長年通院する患者も多いため、人生の先輩から会話を通して様々なことを得ることもできます。
人工透析は機械が行うものなので、看護師はそのサポートをするのが一般的な仕事内容と思われがちですが、透析に関する資格が存在します。透析の資格には、透析療法指導看護師と透析技術認定士、透析看護認定看護師の3つがあります。透析療法指導看護師は、定められた実務経験などの点数に試験の合格が必要ですが、合格率が比較的高く取得しやすい資格でもあります。透析技術認定士は実務経験の点数に講習会の受講で得られるもので、准看護師の方も取得することができます。最後の透析看護認定看護師は実務経験の点数に、腎不全に関する看護の実践報告の点数などの受験資格と試験の合格で取得が可能です。
なお、透析看護認定看護師は受験資格を得るまで時間はかかりますが、資格を取得すれば看護師への指導を行うこともできます。これらの資格を有していれば、透析に関する知識も身に付けることができ、患者により適切な治療を施してスキルアップを図ることも夢ではありません。